(朝日新聞 2011/06/11)
http://mytown.asahi.com/areanews/tottori/OSK201106100092.html ========================================== 絶滅の危機に瀕(ひん)するチョウ「ウスイロヒョウモンモドキ」を守ろうと、鳥取市佐治町余戸地区の住民が、保護活動に取り組んでいる。草を刈ったり、見回りをしたりといった活動を通じて、住民が集まる機会が増え、集落に活気も生まれ始めた。7月はチョウが舞う季節。住民は観察会を計画し、集落外からも参加者を募っている。 山あいにある45世帯の余戸集落から岡山県境に向かって約5キロ。標高800から900メートルの三原台地に、チョウは生息する。オミナエシやカノコソウに卵を産み、幼虫は葉を食べて育つ。 県によると、生息数が激減しているのは、農業や生活様式の変化のため。三原台地はかつて、茅葺(かやぶ)き屋根の採草地で、良質なススキを採るために「山焼き」を1995年まで続けていた。だが、採草利用がなくなり山焼きが終わると、ススキが伸びて、低木林や雑草が増え、オミナエシは少なくなった。 県から希少なチョウだと聞かされた住民らは2004年、「余戸地区ウスイロヒョウモンモドキ保護の会」(谷上正樹代表・40人)を設立。雑木や雑草の除去、ススキの刈り取りを定期的に行ってきた。当初は、ススキが2メートル近くあったが、今では、背丈が低くなり、オミナエシやカノコソウが増えたという。 ただ、苦労も絶えない。三原台地までは、急な斜面を約1時間。作業も重労働だ。また、対象範囲が約20ヘクタールと広く、作業できているのは4ヘクタールのみ。事務局の田中寿彦さん(52)は「集落の住民だけでは守れない。たくさんの人の協力が必要」と話す。 周辺は国定公園で、山菜採りが規制されているが、それでも、県外からウドやワラビなどを採りに来る人がいる。チョウの幼虫が踏み荒らされることを防ごうと、09年から山菜採り禁止の看板を立て、巡視活動もしている。 チョウの保護活動を通じて、集落で定期的に会議をしたり、除草活動をしたりと、集まる機会も増えた。その結果、集落に活気が生まれ始めたという。田中豊朗(とよあき)さん(56)は「チョウが取り持つ縁。みんなで酒を酌み交わす機会が増えました」と笑う。 保護の会を通じ、そばの生産から収穫、そば打ちまで楽しむ会「そば人の会」も発足した。井上俊太郎さん(62)も「チョウを誇りにしたい。子供たちにも残したい」と言う。 保護の会は、7月17日に観察会を行う。今年は、除草作業などへの協力者を増やしたいと集落以外からも観察会の参加者を募集する。田中寿彦さんは「この集落と、チョウを知ってほしい。チョウと一緒に集落も飛躍したい」。観察会の問い合わせは、谷上代表(090・3889・1994)。(才本淳子) ========================================== おっと、いよいよモドキ系の声を聞く季節になりましたね~。活動に感謝です(by parnassus7)
by parnassus7
| 2011-06-11 21:35
| タテハチョウ亜科
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